長江眞弥が語る「フラットランド」
今回の「So-Rayki」長江眞弥展の世界観のベースとなっているのは、彼が「Flatland(フラットランド)」と呼んでいるモノクロのドローイング作品群です。
作家の全身から溢れ出て来るように創造される動物や文字や曲線が、うねり捻れ渦を巻いて平面を構成していきます。今回のブログでは長江眞弥自身がフェイスブックやブログで語っている「フラットランド」の思想の一端をご紹介します。
以下、長江眞弥のフェイスブックより
今回の個展では平面作品も30数点出品する予定ですが、それらを「フラットランド」と呼ぶことにしました。写真はF4のキャンバスに描いたもの。まだサインはしていません。一番大きな平面作品は2m40㎝×1m50㎝なので、この作品の約45倍のサイズになります。
「フラットランド」の主要なテーマは、個のありようと、多体系としての全体のありよう。種々の特質を持つ個が、其々相互作用を起こしつつ多体系としての全体を形成した時に、どの様な特質を持つことになるのか?おそらく単純な足し算ではなく、一見、驚くほど異なった相を見せるのではないか?これは、今回の個展全体のテーマであり、個展でなければ出来ない表現だと考えています。あ、「小さなアインシュタインが沢山描いてあって、離れて全体を見たら、モナリザに見える」とかいうのとは違うつもりですけど(^^;)
「フラットランド」は「私的オートマティズム」から生まれてきます。作者(私)は、基本的に何も意図せず白紙の上のどこかにペンを置きます。そのままじっとしているのは辛いので自然にペンは動き、線が生まれ、その線がどこかに繫がって閉じれば、或る形を伴った面が出来ます。そこで作者(私)は「見立て」をします。幼い頃、雲や小石をソフトクリームや動物に「見立て」たのと同様に。何かが見えたら必要なものを付け加えます。それを繰り返します。