李宗儒 & 李雅雯 作品展 「 一緒に 」

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李宗儒 & 李雅雯 作品展

「 一緒に 」

5月18日(土)〜 5月26日(日)
12:00 – 19:00
休廊日/20日(月)

 

「 一緒に 」 展に寄せて

先月、私たちは東京で、ギャルリ ニュアージュの厚川夫妻と写真家の鈴木ジェニィさんに会いました。
その際、彼らは心配そうに、4月3日の台湾花蓮地震の状況について私たちに尋ね、そして一つの提案をいただきました。
「台湾のために何かしたいので、5月に李さんたちの展覧会をしたいと考えています。台湾の作家の展示を機に、日本人が台湾に思いを馳せる機会がもっと増えるように」

私たちは感動しました。
これは優しさの循環ではないでしょうか。
13年前の3月11日の地震の際、日本は台湾の優しさに感動し、今も毎年「ありがとう、台湾」と書かれた自転車で台湾中を巡る日本人の姿をしばしば見かけます。
東京は4月上旬からすでに暑くなり始めており、日本のテレビでは連日、各地の記録的な暑さについて報道していました。そして同時に台湾花蓮の地震のニュースも毎日のように伝えられていたのです。
同じ地震多発帯にある日本と台湾は、このような自然災害に直面したとき、常に同じ気持ちで互いに助け合っています。

 

新作 「異地同天茶碗」のこと

日本に滞在中のある日、私は友人である日本の陶芸家とともに、作陶の道具を見るために車で名古屋から瀬戸へ向かいました。
瀬戸には初めて行きましたが、若い頃からよく使っている陶土は瀬戸産であり、この場所には格別の親しみを感じました。

「異地同天茶碗」は、瀬戸磁器の土と台湾の陶土を使用しています。
まずは別々の二つの茶碗を形づくり、それを切り出し再び組み合わせることで、一つの茶碗としました。この二種類の土は 性格も形態も 焼き上がりも異なり、それぞれが特徴を持っています。
相容れない性格を持っていますが、一体のように結合して、空のようにつながっているのです。

今回の展覧会を通して私と妻の李雅雯の感動と感謝の気持ちが、日本の皆様に伝わることを願っています。

そして、「一緒に」への思いを込めて作った作品が、日本と台湾のさらなる絆となりますように。

 

2024年 5月
陶芸家  李宗儒

 

 

李宗儒 Li Tsung-Ju (陶芸家)
1971年 台湾宜蘭羅東に生まれる
國立臺北藝術大學美術學部大學院 卒業
立体作品を始め、茶器や器など 様々な陶芸の可能性を追求しながら制作
個展、企画展等 多数
ギャルリ ニュアージュでは、写真家:鈴木ジェニィプロデュースのもと、個展「自畫像(2020)」、「KISS展(2021)」を開催

李雅雯 Li Iawen (陶芸家)
1973年 台湾生まれ
國立臺北藝術大學美術學系研究所 卒業
1991年から陶芸を始め、現在は主に彫塑と茶器を制作
個展、企画展等 多数
ギャルリ ニュアージュでは、写真家:鈴木ジェニィプロデュースのもと、「むすぶⅣ(2019)」、「KISS展(2021)」を開催

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